文科省主催「サイエンス・インカレ」で土木環境工学科3年生 徳永 翔さんが「文部科学大臣表彰」を受賞
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2017年03月07日
平成29年3月4日(土)・3月5日(日)、筑波大学において、文部科学省主催、筑波大学共催、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)後援による「第6回サイエンス・インカレ」が開催されました。これは、理系の大学学部生や高等専門学校生を対象とした、全国規模の自主研究の研究発表会です。今回は、241題の応募があり、書類選考により口頭発表部門46題、ポスター発表部門134題が採択され、271名の学生により研究成果が発表されました。
本学工学部土木環境工学科3年生 徳永 翔さん(キャリアハウス「地域防災・マネジメント」所属)が、研究題目「土壌硬度計の高精度化による斜面崩壊発生機構解明に関する研究」についてポスター発表を行い、ポスター発表部門の最優秀賞である「文部科学大臣表彰」を受賞しました。
研究概要は以下のとおりです。
研究題目: 「土壌硬度計の高精度化による斜面崩壊発生機構解明に関する研究」
概 要:
斜面崩壊発生メカニズムの解明を目的に、新しい簡単な土壌強度の計測方法を開発しました。従来の土壌強度の計測方法では、試験に時間がかかることや、値段が高いといったデメリットがあります。本研究では、山中式土壌硬度計をデジタル化し、以下のことを達成しました。
- 測定の読み取り精度が10倍以上になりました。
- 一人で計測と記録ができるようになり、容易に試験ができるようになりました。
- コーンの土中での挙動を可視化することができました。
- 斜面崩壊現場で使用し、強度の違いを把握することができました。
- 現場の堆積物の強度の不連続性を把握でき、表層崩壊の機構解明が期待できます。
受賞した徳永さんは、「1年生の後期からキャリアハウスの一員として、高校生のときに興味を持ったテーマについて研究をしています。2年生のときには授業などが忙しくサイエンスインカレに応募することができませんでしたが、今年初めて応募することができました。全国各地から多くのハイレベルな研究が集まっているこの大会で、このようなすばらしい評価をいただけるとは思ってもいませんでした。当日もまわりの研究に圧倒されていましたが、3年間自らがこつこつ進めてきた研究を、自分の言葉で精いっぱい伝えられたことが受賞につながったのではないかと考えています。後藤先生※1や鈴木先生※2、キャリアハウス事務局の垣尾先生※3をはじめとする多くの方々のサポートを受け、今回このような賞を頂くことができ、自らが研究者を目指すうえでの自信となりました。本当にありがとうございました。この研究の成果が、土砂崩壊の研究の発展の一助になり、より安心安全なまちづくりに繋がれば幸いです。」と話しています。
※1 後藤 聡准教授(工学部土木環境工学科、地域防災・マネジメント研究センター)
※2 鈴木 猛康教授(工学部土木環境工学科、地域防災・マネジメント研究センター)
※3 垣尾 省司教授(工学部電気電子工学科)
キャリアハウスHP: https://www.eng.yamanashi.ac.jp/risu/myhouse/index.html