超音波モータに関する研究
- 工学部 メカトロニクス工学科担当
- 教授 石井 孝明
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モータといえば、電磁力で動くモータが思い浮かびますね。このようなモータは非常に使い勝手がよく、多方面で大量に用いられていますが、超音波モータという新しい動作原理で駆動される全く新しいモータが存在し、その新しい原理から色々な用途での応用が期待されています。
では、超音波モータはどのような力で動くのでしょうか。超音波モータは摩擦力で動きます。固体表面の振動の動きによって、接触した部分が摩擦力によってサーフィンのように動かされます。これが超音波モータの駆動原理です。
このときの進行波の振動回数は音波の領域(一秒間に20回~2万回)を超えています。それで、超音波振動を用いるモータ、「超音波モータ」と呼ばれているのです。日本はこの分野で進んでおり,世界で初めて超音波モータを商品化したのは国内の企業です(図1)。
超音波モータは現在主にカメラのオートフォーカス用モータとして活躍しています。
図1 進行波型超音波モータ (㈱新生工業製)http://www.shinsei-motor.com/