高次知的情報処理技術の実現に向けて

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 メディア記事、WEBコンテンツ、ハードウェア/ソフトウェアから交通情報、生命システムにいたる多種多様なデータの大規模蓄積化が現在急速に進んでいます.本研究室ではこれら大規模かつ複雑に構造化されたデータから有用な知識を抽出する高次情報処理技術を扱っています.

その一つの課題は、系列データマイニングを用いた新聞記事コーパスからの大規模イベント系列コーパスの自動構築です。新聞記事には、政治、経済、文化面などさまざまな分野の話題が混在していますが、この多種多様な情報を含む新聞記事には、実は想定していなかったようなイベント間の相関が含まれています。本研究では、特に過去から現在に至る記事の時系列に着目し、隠されていたイベント間の相互作用を発見することを目指しています。

 さてほかに、私達は、論理ベースの人工知能技術を用いた仮説発見の自動化にも取り組んでいます。ある背景知識とともに、その知識では論理的に説明できない事例が与えられたとき、私達は何か「仮説」を立て、その事例を説明しようとします(真ん中の図)。本研究では、この仮説発見を行う論理モデルをもとに、考えられうる仮説を自動的に生成するソフトウェアの開発に取り組んでいます。

 この分野の技術は、最近、複雑で多様な生体システムの機構の謎を解き明かすために応用されつつあります。分子生物学の成功により生体に関連する個々の系(遺伝子制御系や代謝系、シグナル伝達系など)の理解は深まりました。しかし、それらを統合し、システムとして捉えたとき、従来のモデルはまだ矛盾を含む不完全な状態であると言われています (最下図)。そこで私達は矛盾なく整合性ある仮説を導くことのできる推論技術を適用することで、生体機構に隠された知識を発見することを目指しています。

 

 

 

 

高次知的情報処理技術の実現に向けて

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