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特異な伝導電子を持つ分子結晶

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塩化ナトリウムは陽イオンNa+と陰イオンClからなる電気の流れない絶縁体です.+1価の陽イオンの代わりに+0.5価の中途半端な価数を持つ有機分子(ドナー分子)を用いることで,高い電気伝導性を有する分子性結晶ができます.これが“電荷移動塩”です.ドナー分子が自由な伝導電子を有するため,超伝導をはじめとするエキゾチックな物性探索の舞台として,日本を中心に盛んな研究が行われています.その特徴の一つは高品質な単結晶が容易に得られる点です.結晶は配向性の良い材料の理想形であり,パソコンのCPUに使われるシリコン単結晶はその代表例ですが,高品質な結晶を作ることは一般に大変難しい仕事です.その点,溶液中で電解成長させる電荷移動塩は,結晶育成そのものに一種の原料精製過程を含み,不純物や格子欠損の少ない高品質な電子材料を提供しうる存在です.その一方で,分子配列構造の制御や薄膜化といった加工の困難性など,無機材料とは異なる課題を内包します.本研究室ではこれらの課題に取り組むべく,単結晶育成と物性評価による新規物性の探索や結晶成長機構の解明を目指した研究を行っています.

特異な伝導電子を持つ分子結晶

有機超伝導体の単結晶

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