第21回日本無機リン化学会奨励賞を受賞

成果概要

2012年10月04日

 武井 貴弘准教授(クリスタル科学研究センター)が、9月25日に神戸大学で開催された日本無機リン化学会総会において、第21回日本無機リン化学会奨励賞を受賞しました。
 受賞研究業績は「層状金属リン酸塩と導電性高分子の電気化学的複合化とその電気化学特性に関する研究」です。
 これは、層状金属リン酸塩のプロトン供与性を利用して、電気化学的に導電性高分子と複合化する方法で、層状金属リン酸塩を剥離させることでプロトン供与性を生かした導電性高分子との複合膜が可能になっており、これまでにない複合化の新しい手法として期待されています。特に層状リン酸塩のプロトン伝導性と導電性高分子の電子伝導性や酸化還元特性を組み合わせることで、耐久性や耐熱性の高い電気化学キャパシタ用の電極材料に使用できる可能性が期待されます。また、他の層状化合物と組み合わせることで、新たな機能発現も期待されます。
 なお、同賞は、無機リンに関する学術上優秀な研究業績を発表した個人に与えられる賞で、今回は1件が選ばれました。
 武井准教授は「これまでの研究成果がこのような形で評価され、大変うれしく思っております。今後も、さらなる研究成果を挙げることができるよう努力いたします。」と話しています。

日本無機リン化学会

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