AIによる回転式アナログメーターの自動読み取り技術を開発

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2020年11月09日

山梨大学工学部コンピュータ理工学科の茅 暁陽教授の研究グループは、東京都内のIT企業エヌエスティ・グローバリスト株式会社と連携し、AI による回転式アナログメーターの自動読み取り技術を共同開発しました。

AIによる回転式アナログメーターの自動読み取り技術を開発

通信機能付きのスマートメーターへの置き換えは通常、設備本体の更新に合わせて行われるため、それまでのつなぎ役として、メーターの前にインターネット接続されているカメラを設置し、画像処理でメーターの自動読み取りを行う技術に注目が寄せられています。しかし、設備の動作環境によっては撮影角度や照明条件が大きく制限され、鮮明な画像が得られないことが頻繁に起こります。特に回転式メーターの場合は、撮影角度に関係なく数値と数値の間の状態を正確に読みとることが困難になります。低画質の画像の認識には近年注目されている深層学習技術が有効とされてきましたが、メーターの上位桁の更新に数年単位の長い時間を要する場合もあるため、深層学習に必要となる学習データの確保が大きな課題となっていました。

 

<本技術による読み取りの実例>

 

今回開発したAIアナログメーター自動読み取り技術は、数枚の写真からでも深層学習に必要なデータを自動生成でき、最新の深層学習モデルと組み合わせることによって、様々な環境に設定されているメーターの自動読み取りを可能にしました。既に特許を出願し、今後は現場での実証研究をさらに進め、エヌエスティ・グローバリスト株式会社よりサービスを提供していく予定です。

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