極限環境における流れの高精度予測とモデリング

No Image

 水や空気の流れを研究する学問は、流体力学と呼ばれ、気象・海洋・河川の自然界はもちろん、航空機・自動車・原子炉等の各種工学機器の設計においても重要な役割を占めています。近年特にエネルギー機器の出力増大及び高効率化を図るために、超高温高圧・強熱流束・強磁場下といった一種の極限状態への拡張が不可欠になっています。私たちはこのような流れ場を高精度に予測するための数値計算手法の開発とそれに基づく乱流輸送現象の解明・モデリングについて研究しています。図1は強磁場下における乱流変調の数値計算で、磁場効果により乱流が抑制されていることがわかります。また図2は甲府盆地周辺を対象とした気象数値計算例で、山岳地形の影響を受けた局所風が再現されています。これらは数百-数千並列規模のスーパーコンピュータを用いてシミュレーションされています。

極限環境における流れの高精度予測とモデリング

図1 磁場印加による乱流変調のシミュレーション

極限環境における流れの高精度予測とモデリング

図2 甲府盆地周辺の高解像度気象数値シミュレーション