・自動車、プラント、医療機器、航空宇宙機器　等の工業製品はソフトウェアで制御されています．ソフトウェアに故障が生じると使用している人、工業製品そのもの、周囲の環境等に大きな影響を与えます．これを防ぐには、ソフトウェアを十分にテストすると共に、ソフトウェアに安全対策を組み込む必要があります．十分な安全対策を施したソフトウェアをセーフウェアと呼びます．

・セーフウェアを実現するためにはソフトウェアの安全性を解析する必要があります．現在は、ソフトウェアの設計段階で故障の原因を網羅的に分析する故障モード影響解析手法、完成したソフトウェアの特定の故障原因を分析する故障木解析手法を研究しています．

・安全性解析手法の適用研究も進めています．右図は空気圧で座面を傾斜させることで、高齢者の椅子からの立ち上がり動作を支援する道具です．この道具の制御ソフトウェアを開発する際に安全性解析手法を適用し、ソフトウェアの不具合で立ち上がり動作中に危険な状況が生じないようにしました．

・セーフウェアの考え方は、あらゆる分野のソフトウェアに適用することができます．