半導体/耐熱合金の微細組織評価
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- クリスタル科学研究センター
- 准教授 山中 淳二
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物質の性質(電子物性、機械的強度など)の多くは、微細な内部組織によって変化します。例えば、集積回路などに組み込まれている半導体中の電子や正孔の移動度は、ほんのわずかな格子の歪(ひずみ)で飛躍的に向上します(専門用語では、構造敏感性をもつと表現されます)。別の例では、金属・合金の強度は微細な析出物の分布状況によって大きくかわります。こういったことに着目し、半導体/耐熱合金の微細組織評価に関する研究や、そのための新しい評価手法の開発を目指した研究をすすめています。
代表的なデータを図1から5に示します。すべて、山梨大学の教職員・学生の皆様との共同研究の成果です(ここでは共同研究者名を記しませんが、これまでのご協力に深く感謝致します)。学外の方とも協力して得たデータについては、学外のグループの代表者名を記します(グループ内の他の共同研究者の皆様にも厚く御礼申し上げます)。
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図1. 歪Si/SiGe/Si(110)の表面付近の断面高分解能透過電子顕微鏡像。制御して導入したミクロな双晶を原子の周期レベルで観察した結果。
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図2. Fe-Al-Ni合金中に析出した、複雑形状をとるB2析出粒子の走査電子顕微鏡観察結果。名古屋工業大学名誉教授・土井稔博士らとの共同研究。
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図3. 歪Si/SiGe/Si(100)の表面付近の走査透過電子顕微鏡観察結果。高角度環状暗視野像。平均原子番号の大きな部位が白く観察される。
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図4. 歪Si/SiGe/Si(110)のSTEMモアレ。走査透過電子顕微鏡の入射電子と結晶格子の間のモアレを観察(局所的格子歪の情報を内包)。
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図5. 二段集束レンズ型透過電子顕微鏡で撮影したナノビーム電子回折パターン。回折ディスクの中心を読み取り結晶の局所領域面間隔を測定する。