石英ガラス基板上への 4族半導体デバイスの作製と素子応用

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 パーソナルコンピュータや携帯電話など、みなさんの周りの電子機器の中では、Si(シリコン)を材料とするLSI(大規模集積回路)が使われています。Siは半導体材料の代表です。Si-LSIの機能は多様であり、コンピュータのCPUのように演算を行うものもあれば、メモリーのようにデジタル値の記憶を担うもの、また熱や光を検出するセンサーとしても用いられています。これらは全てSiという物質が持っている物理的・化学的性質を利用したものであり、類似の材料・製造技術で多種多様な機能を実現できることがSiの強みです。その一方で、進歩を続ける産業界の要求に答え続けるためには1つの技術に依存したままでは対応できなくなってきています。例えば、Si-LSIの集積度はどんどん上がっていますが、既存の技術を用いる限り集積化はされても最後はセラミック・パッケージに収めてプリント基板へのハンダ付けが必要になることは従来通りです。もし、高い機能性をもったデバイスをセラミック・パッケージに収めるのではなくガラス基板などの上に直接作り込むことができたらどうでしょうか?実はそのような技術が確立すると、いくつかの分野で製品の飛躍的な進化が可能となります。一例として、ノート・パソコンや液晶テレビなどのディスプレイ制御素子としての応用があります。液晶ディスプレイのガラス基板上にはTFT(薄膜トランジスタ)という素子が並んでいて、それらが明るさ等の制御に用いられているのですが、これらは性能が低く、高速演算処理は従来のLSIに頼っています。このため、現状ではディスプレイを制御するための装置の省スペース・低コスト化には限界があります。当研究室ではこれらの問題を解決するべく、ガラス基板上に高性能なデバイスを形成するための基礎技術に関する研究を行っています。

石英ガラス基板上への 4族半導体デバイスの作製と素子応用

写真: ガラスの上に形成された半導体素子