プロフィール

2012年9月  慶應義塾大学大学院理工学研究科総合デザイン工学専攻後期博士課程修了 博士(工学)
日本学術振興会特別研究員(DC2)
2012年10月  現職

研究分野

マテリアルサイエンス(機能性複合材料の創成、材料微細構造制御、表界面制御、ソフトケミストリー)

ありふれた原料からつくる機能性材料 ~ユビキタス材料~

社会の発展に伴い、我々が利用する資源やエネルギーの規模は年々増加の一途をたどっているが、これに対して有効利用できる資源やエネルギーには限りがある。エネルギーに関しては、太陽エネルギーや風力、水力、波力などのグリーンエネルギーによる代替が積極的に進められているが、資源の利用に関しても同様に対策を進めなくてはならない。ユビキタス材料(Ubiquitous)とは身近に豊富に存在する原料(元素)を用いて作製した材料群のことを指し、これらユビキタス材料で既存の希少元素を含んだ材料あるいはデバイスを置き換えることができれば、資源寿命という制約から解放される。しかし既存の材料と同様の材料設計指針・プロセスを用いたのでは、原料に制約のあるユビキタス材料は圧倒的に不利であるため、これらを見直す必要がある。そこで本研究では、金属、セラミックス、ポリマー、錯体などの中から複数の材料の複合化(コンポジット化)をおこない、材料のナノ構造や表界面を制御することで、単一のバルク材料では達成できない優れた機能を持つユビキタスナノ材料の創製を目的としている。またこれらの材料を作製するためには、Bottom-upプロセスによる精密な構造制御が必要不可欠であり、ソフトケミカルな手法を駆使してこれを実現しようと考えている。

 

上野慎太郎

 

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