学科紹介

ヒトの聴覚特性を模したディジタル信号処理

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 ある対象音に熟練した専門家の判断は,時として既存の信号処理技術を駆使した装置を超越した能力を発揮します。そこで,ヒトの聴覚特性・認知能力を考慮した信号処理法を構築し,聴覚感性を探ると共に以下の課題に活用・応用を試みています。

 (1)音色の知覚・認知:「やわらかい」「金属的な」というようにヒトの音に対する感覚は,抽象的な言葉として表現されます。このような肌触り的な感性と物理量の関係を調べるために,ヒトの聴覚特性を考慮した信号処理を開発しています。特に,微小音の果たす役割に注目しています。
 (2)TV・ラジオ・拡声装置(3)補聴器・フィッティング支援装置:聴覚の外有毛細胞には小さな音を相対的に大きく非線形増幅させて知覚させるはたらきがあり,正確な聴き取りのために大きな役割があります。高齢者に多い感音性難聴は,主として,この外有毛細胞のはたらきの低下によるものです。つまり,大きな音はよく聞こえるが,音を小さくしていくと急激に聴き取りが悪くなる特性となります。本研究では,この特性を補助する信号処理を施し,放送や拡声装置の聴き取り向上・ユニバーサルデザインや,模擬難聴・補聴器のフィッティング支援を試みています。
 (4)聴診型診断支援装置:病変のスクリーニング検査として,古くはヒポクラテスの時代より聴診は行われてきました。このように生体音は健康状態を知る上で重要な要素を含んでいると考えられ,手軽な診断装置として普及することが期待されます。本研究では血液透析内シャント音や耳管通気音を対象として,その音響的特徴によって疾患を見つけ出す診断支援装置の開発を行っています。

ヒトの聴覚特性を模したディジタル信号処理

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